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ネット系と音楽(サービスも)多めにいろいろ書きます。

スタートアップの初期メンバー(いわゆる古参)に立ちはだかった壁と悲喜交々

元社長と元副社長と元執行役員です
元社長と元副社長と元執行役員です

こんにちは。

今の職場に入社して来年で満6年になろうとしている masabe と申します。 久々の Blog 過ぎて文体にギャップが出ています。

私事ですが、2021年12月末をもってSmartHRの VP of PMM・執行役員を退任します。

ひとつの区切りとして、この約6年間の心の機微を文章にしてみました。

スタートアップブームが叫ばれる昨今、ひとつの事例として軽く読み流してくれると嬉しいです。

なんでも屋が何者かになれた

私が入社したタイミングはプロダクトのトラクションが少しありながらもまだPMFは全然していない状況。

2016年当初では珍しいカスタマーサクセスを名乗りながら、何もかもが足りていないスタートアップで、カスタマーサポート・総務・情シス・採用オペレーションなど、いわゆる何でも屋として忙しくしていました。

入社から1年を超えると組織がある程度整ってくるので、よりカスタマーサクセスに注力することになります。 組織の立ち上げをはじめ、SmartHRのカスタマーサクセスをスケールさせるためのアレコレを担います。

特に採用活動を通じて、「カスタマーサクセス」の概念を広めていくことに時間を使っていた記憶があります。

採用イベントを企画したり、CS天下一武道会やJapan Customer Success Community、CSカレッジなどのイベントに登壇をしたりしながら「SmartHR = カスタマーサクセスに力を入れているイケてる会社!」という認知を作っていくことで、今までずっと「何でも屋」としてのキャリアを歩んできた自分が「カスタマーサクセス」という役割を担える人に成れたきがします。

SmartHR = カスタマーサクセスに力を入れているイケてる会社!というイメージは、今でも受け継がれていると勝手に思っています。

役割の変化を自分から作ること

2018年には、カスタマーサクセス業務と並行しながら、SmartHR 初のオプション機能「オンライン雇用契約(現、文書配付機能)」の企画・POを担当しました。

営業同行でよく聞いていたお客さまの課題を形にしたこの機能は、数千人規模の企業にSmartHRを導入するきっかけとなり、今では新規でSmartHRを導入いただくお客さまの多くが、この機能を一緒にご契約いただいているという事実は、私の自信にもなっています。

そして、その経験がPMM組織を立ち上げるきっかけにもなりました。 詳細はこちらに詳しく書かれています。

PMM組織を立ち上げた時も2016年のカスタマーサクセスと同様で、身近に参考になるモデルが少なく、手探りな状態で業務を進めていました。 一緒に立ち上げたメンバーには迷惑をかけた面もあると思いますが、個人的にはカオスな状態が楽しかったです。

そしてカスタマーサクセス組織に関しては私がいなくても大丈夫な体制になりつつあったため、PMMに専念することになります。

カスタマーサクセスのVPからPMMのVPに役割変更です。

期待される役割が変わることへの反応

ありがたいことに、SmartHRはスゴイスピードで成長し続けています。

プロダクトの中長期を描き、社内に浸透させ、前進させることがVP of PMMの役割の1つです。 とてもチャレンジングな役割ではあったものの、今まで避けてきた領域だったため、思いっきり壁にぶつかります。

SmartHRとしてのPMMとはなにか?VPに期待される結果は何か?を考え・先導し実行することが思ったようにできず、もがく期間が長く続きました。

退職もよぎるぐらい悩んだのはいい思い出です。(そしてこの時感じた事が次に活きるとは…)

役割を変えていくことの延長として

悩んでいる期間には社内の人にいろいろ相談をして動き出してみましたが、しっくりこない自分がいました。

「自分より優秀な人を採用し、権限を移譲していく」スタートアップではよく聞く言葉です。

もがく中で、頼もしいメンバーの存在・活躍を見て嬉しく感じる機会が増えてきたときに、ふとその言葉を思い出しました。

「今は役割を変える良いタイミングなのかも」と考え方を変えた途端、心のモヤモヤが解消に向かいます。

今の肩書きが無くなったらどうなる? キャリアどうする? 仕事ある?

ネガティブなことも散々考えましたが、2016年のSmartHRに飛び込んでいる自分の経験を思いだし「まぁ、なんとかなるべ」という気持ちでした。

結果、退任という形で後任にPMM組織の今後をお願いする事にしました。 聞こえはいいですが、簡単に言うと限界を感じたのが本音です。

役割を降りることを宣言してからは、幸いにも社内・グループ会社からいろいろ相談を受ける機会が増えました。 自分が経験したアーリーフェーズでのアレコレや顧客要望など、顧客とプロダクトに向きあってきたからこそできることがまだまだあるのだな〜と改めて実感しています。

6年ぶり2度目

退任を伝えた後に必ず「次何するの?」と、聞かれます。

既に公になっていますが、私も新規事業にフルコミットする予定です。 気分は6年ぶり2度目のスタートアップへのチャレンジです。

事業内容はまだ言える状態では無いですが、スタートアップで働く悩みを抱えた同士を助けられるひとつの手段になる様なサービスを理想としています。

2022年以降は今までとは違う方法でSmartHRに貢献していきます。

次回予告

出、出た〜wwwつよくてニューゲームだと思ったら、MVP全然つくれない奴〜www

乞うご期待!

PS: 20歳から100歳までスタートアップし続けられる世の中作って行こうな!

おまけ

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